馴染み客



馴染み客はいつも左から二つ目
手を休めマスターが話し始める
粉雪の舞う夜 名も知れぬ居酒屋
俺の知らないお前がそこに居た
  さよならの意味さえ分からぬままに
  一人の国へ旅立って行った
あゝもう二度と戻らぬ日々よ
あゝ抱きしめて花束投げる


馴染み客はいつも最終電車まで
酔いつぶれたときを見たことがない
覚えたての酒を無理に飲んで吐いた
はじめて抱いた日のお前が映る
  ごめんよと一言 言えないままで
  ウランデrマスカ ニクンデマスカ
あゝもう二度と戻らぬ日々よ
あゝ抱きしめて花束投げる


  せめてもう少しの勇気があれば
  ウランデマスカ ニクンデマスカ
あゝもう二度と戻らぬ日々よ
あゝ抱きしめて花束投げる